車検を依頼できる工場には、認証工場と指定工場の2種類があります。
どちらに依頼しても問題なく車検は完了しますが、実際に工場内で行っている作業の内容にはやや違いがあります。
ここでは、認証工場と指定工場の違い、それぞれのメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
目次
認証工場と指定工場の違い
認証工場とは
認証工場とは、自動車の点検・整備に関する一定の条件を満たし、地方陸運局長から自動車分解整備事業の実施を承認された工場を言います。主な仕事内容は「点検整備」「緊急整備」「特定整備」の3種類(※)。
陸運支局に行かなくても、同レベルの検査ラインを持っていることが認証工場の特徴と言えます。
認証工場の承認を得るためにはいくつかの条件を満たす必要がありますが、中でも特に重要な条件が自動車整備士の有資格者の在籍数。
以下が、認証工場として承認されるための必須条件とされています。
- 2級以上の自動車整備士技能検定に合格した整備主任者1名以上
- 3級以上に合格した整備士が整備を行う人数の1/4以上在籍
なお、2級自動車整備士にはガソリン整備士、ジーゼル整備士、シャシ整備士、二輪整備士の4種類があり、それぞれの専門分野を軸に自動車整備全般の業務を行えます。
※特定整備:かつては「分解整備」と呼ばれていましたが(道路運送車両法第49条第2項、同施行規則第3条)、整備内容に電子制御装置整備も加わったことをきっかけに、2020年4月から「特定整備」と名称が変更されています。
指定工場とは
指定工場とは、認証工場で行われている「点検整備」「緊急整備」「特定整備」に加えて、「車検」そのものを行えることが承認された工場を言います。
認証工場で車検を受ける場合、点検・整備などの後に車を陸運支局に運んで車検を受ける流れとなります。
一方、指定工場では自社工場内で車検を行えるため、車を陸運支局に運ぶ必要はありません。陸運支局に車を運ばずに車検が完了することから、指定工場は「民間車検場」と呼ばれることもあります。
なお、指定工場には、自動車整備士の他にも自動車検査員の有資格者を配置する必要があります。
自動車検査員とは、陸運支局に代わって車検を行う人材です。
自動車検査員になるには、整備主任者として1年以上の実務経験を有するなどの条件を満たす必要があります。
認証工場と指定工場のメリット・デメリット
認証工場のメリット・デメリット
自社ではなく陸運支局で車検を行うため、その分、車検費用を抑えることができます。
少しでも安く車検を受けたい方にはメリットとなるでしょう。
一方で、陸運支局に車を運んだり各種手続きを行ったりする都合上、車検完了までの日数がやや長くなる傾向もあります。早めに車検を終えたい方にはデメリットになるでしょう。
指定工場のメリット・デメリット
自社工場で整備も車検もすべて行えるため、スピーディな車検が期待できます。
近年では「一日車検」や「当日車検」など、即日で終わる車検サービスを提供する指定工場も多く見られます。
少しでも早く車検を終えたい方にはメリットとなるでしょう。
一方で、車検ラインの導入費や維持費、人件費などの理由から、認証工場よりも料金が高めになる傾向もあります。なるべく安く車検を済ませたい方にはデメリットになるでしょう。
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